冷蔵庫の寿命は何年?故障のサインや買い替えのタイミングなどを解説

冷蔵庫は、日々の生活に欠かせない家電製品の一つです。突然の故障で困らないよう、どのくらい使い続けられるのか、冷蔵庫の寿命を知っておきたい方も多いでしょう。

また、現在使用している冷蔵庫に、「故障したかもしれない」と感じられるサインがある方もいるかもしれません。

この記事では、冷蔵庫の寿命の目安、冷蔵庫が壊れる前兆や寿命を延ばすためのポイントなどを解説します。冷蔵庫の買い替えにおすすめの時期も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

1.冷蔵庫の寿命はどれくらい?

冷蔵庫の寿命には、大きく分けて3つの考え方があります。ここでは、冷蔵庫の寿命をさまざまな観点から見てみましょう。

平均寿命は「10~14年程度」

内閣府が実施している「消費動向調査」によると、2024(令和6)年3月 の調査結果は、以下のとおりでした。冷蔵庫のスペースごとの適正温度は、以下の表のとおりです。

世帯の特徴 冷蔵庫の平均使用年数 冷蔵庫を故障で買い替えた世帯の割合
単身世帯 13.1年 62.5%
2人以上の世帯 14年 65.3%

参考:消費動向調査 令和6年3月調査|内閣府

13~14年程度使用した冷蔵庫は、半数以上の世帯が「故障」を原因として買い替えています。また、過去の調査結果を見ても、冷蔵庫の平均使用年数は10~14年程度 で推移 しています。

冷蔵庫の機種や使用頻度、使用環境にもよりますが、上記の内容から、冷蔵庫の平均寿命は10~14年程度 といえるでしょう。

国が定める耐用年数は「6年」

耐用年数とは、資産を使用できる(資産としての価値がある)期間のことです。確定申告で資産を報告する際など、会計処理上用いられています。国税庁が資産ごとに耐用年数を定めており、冷蔵庫は6年 です。

耐用年数と実際の寿命はイコールではありませんが、耐用年数「6年」と先述の平均寿命「10~14年程度」には、4年以上の開きがあります。そのため、平均寿命よりも早いタイミングで買い替えが必要になることも、十分にあり得るでしょう。

参考:主な減価償却資産の耐用年数表|国税庁

メーカーの補修部品保有期間は「生産終了から9年」

寿命が近づき故障した冷蔵庫を、修理したいと考える方もいるかもしれません。注意したいのが、メーカーの「部品保有期間」です。

修理に必要な部品の保有期間は、全国家庭電気製品公正取引協議会の基準をもとに、製品の製造終了から9年 とするメーカーが多い傾向にあります。必要な部品がそろわなければ、物理的に修理ができません。

実際、AQUAの冷蔵庫では、補修用性能部品の保有期間は製造打ち切り後9年 と定めています。

なお、購入時点で製造が終了していた冷蔵庫は、購入後間もなく部品保有期間が過ぎてしまうケースもあるため、気を付けましょう。

2.冷蔵庫が壊れる4つの前兆

冷蔵庫の平均寿命などを把握していても、「いつ壊れるか」を確実に予測できません。突然の故障で困らないためには、冷蔵庫が壊れる前兆を見逃さないことが大切です。

ここでは、冷蔵庫の寿命が近づいていると考えられる、4つの前兆を解説します。

1.庫内が冷えにくい

冷蔵室や野菜室などの庫内が冷えにくくなった場合は、冷蔵庫の「コンプレッサー」と呼ばれる冷却装置(圧縮機)や、温度調節機能が故障している可能性があります。

冷えにくくなった時点で、食材を安全に保管できなくなるため、早めの対応が必要です。冷凍室に不具合が生じると、冷凍食品やアイスクリームが溶けてしまうトラブルも起こるでしょう。

ただし、庫内が冷えにくいのは、故障以外に原因があるケースも考えられます。以下に当てはまらないか、まずはチェックしてみましょう。

• 温度設定を「弱」にしている
• 冷気の吹き出し口を食材で塞いでいる
• 食材をスペースいっぱいに詰め込んでいる
• ドアの開閉頻度が多い
• ドアのパッキンが劣化して冷気が漏れている

2.製氷機で氷を作れない

庫内は冷えていても、製氷機に不具合があると氷を作れません。

製氷機は、給水タンクの水を給水ポンプで製氷皿に移動させ、凍らせます。そして、製氷皿を回転させて、できた氷を貯氷ケースに落とす仕組みです。このとき、検氷レバーが貯氷ケース内の氷の量を検知しています。

「給水タンクや製氷皿はきちんとセットしているのに、何時間経っても氷ができない」というケースは、注意が必要です。給水ポンプや検氷レバー、製氷皿を回転させるモーターなどが故障しているかもしれません。

なお、検氷レバーにアイスシャベルなどが触れていても製氷が止まる可能性があります。

3.水漏れしている

冷蔵庫の水漏れは、「庫内の水漏れ」と「床への水漏れ」に分けられます。

庫内の水漏れは、冷気の吹き出し口が汚れていることなどでも起こり得る現象です。庫内のほこりやカビなどの付着を掃除して、水漏れが改善されるかを確認しましょう。

一方で、床への水漏れは、冷蔵庫の水を溜める皿がずれているといった機能の不具合が考えられます。

4.異音がする

「ブーン」や「ウィーン」といったコンプレッサーの作動音など 、冷蔵庫はある程度の音が発生するものです。

しかし、冷蔵庫から聞き慣れない音や極端に大きい音がする場合は、壊れる前兆かもしれません。また、聞き慣れた音がいつまでも鳴り止まない場合も、故障の可能性があるといえるでしょう。

3.冷蔵庫の寿命を延ばすためのポイント

冷蔵庫をなるべく長く使い続けるためには、庫内の温度管理に気を付けることが大切です。例えば、熱いものを冷蔵庫に入れると、庫内の温度が上がります。冷蔵庫は庫内の温度を下げようとするため負荷がかかり、寿命を縮める原因になってしまいます。

また、定期的にお手入れをすることも、冷蔵庫を長持ちさせるポイントです。冷気の吹き出し口やドアのパッキン、放熱部などの汚れやホコリを取り除きましょう。特にドアのパッキンは、柔らかい布にぬるま湯をふくませ、月1回程度のペース で拭き取り掃除をするのがおすすめです。

なお、冷蔵庫の温度管理についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を併せてご覧ください。

冷蔵庫の温度は何度に設定する?適温や節電にもなる温度管理のポイント

4.寿命を迎えた冷蔵庫は買い替えがおすすめ

冷蔵庫が故障した場合、大きく分けて「修理」と「買い替え」の2つの選択肢があります。冷蔵庫を購入してからあまり時間が経っておらず、一時的な不具合が発生しているだけなら、修理を検討するとよいでしょう。

しかし、購入から年数が経過した冷蔵庫の場合は、メーカーの部品保有期間を過ぎているケースや、一度修理してもすぐに別の箇所が故障してしまうケースが考えられます。

特に、コンプレッサーの故障による修理費用は、高額になりやすい傾向にあります。何度も修理を繰り返すことで、買い替えるよりも高くついてしまうかもしれません。

したがって、先述のメーカーの部品保有期間である「(生産終了後)9年 」や、平均寿命の「10~14年程度」を目安に、寿命を迎えたと思われる冷蔵庫は買い替えるのがおすすめです。

5.冷蔵庫の買い替えタイミングは寿命以外にもある

冷蔵庫には、故障したとき以外にも、買い替えに適したタイミングがあります。ここでは、冷蔵庫の買い替えにおすすめのタイミングを紹介します。

ライフスタイルが変化したとき

ライフスタイルの変化で冷蔵庫の使用人数が変わったときは、買い替えのタイミングです。具体的には、一人暮らしからカップル・夫婦の二人暮らしになったときや、子どもが生まれたときなどが該当します。

使用人数に合わない容量の冷蔵庫を使っていると、食材を詰め込むことになり、冷却効率が悪化します。以下の容量を参考に、新しい冷蔵庫の購入を検討してみてください。

世帯人数 冷蔵庫の容量目安
1人 150~200L
2人 200~400L
3~4人 400~500L
5人以上 500L以上

電気代を節約したいとき

家電のなかでも、冷蔵庫の電力消費割合は高い特徴があります。そのため、冷蔵庫の節電を意識すると、家計の節約につながりやすいでしょう。

最新の冷蔵庫は省エネ性能が高いため、古い冷蔵庫を買い替えることで節電効果が期待できます。資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」 によれば、近年の冷蔵庫は10年前のものと比べ、約28~35%の省エネ とされています。

また、消費電力量は冷凍室の大きさに特に影響されることから、あまり冷凍室を使わない方は、冷凍室が小さめの機種を選ぶことがポイントです。

参考:省エネポータルサイト「機器の買換で省エネ節約」|資源エネルギー庁

便利な機能を活用したいとき

最新の冷蔵庫には、以下のような便利な機能が搭載されています。

• AIやセンサーが自動で庫内の温度を調節してくれる機能
• カメラで冷蔵庫の中身を外出先からもチェックできる機能
• 食材の旨味を損なわずに保管・冷凍する機能
• 野菜室の湿度をコントロールし食材の鮮度を維持する機能 など

使ってみたい機能があれば、それを目的に買い替えるのもおすすめです。

6.冷蔵庫の買い替えにおすすめの時期

冷蔵庫が壊れてしまったときは、食材を保管するため、速やかに新しい冷蔵庫を購入する必要があります。

一方で、比較的急を要さないケースでの冷蔵庫の買い替えは、お得に購入できるタイミングを狙うとよいでしょう。具体的には、おもに以下のタイミングが挙げられます。

• モデルチェンジの時期:8~9月
• 家電量販店の決算セール時期:2〜3月
• ボーナス時期:6~7月や12月

冷蔵庫は、毎年10月頃から新機種が発売される ため、直前の8~9月は型落ちモデルが安く販売されやすく なります。最新機種にこだわりがない場合は、このタイミングでの購入がよいかもしれません。

また、家電量販店では、決算期やボーナス時期に合わせてセールを開催しています。決算期は家電量販店によって異なるケースもあるため、あらかじめセール情報を確認し、買い替えを検討しましょう。

なお、決算セール時期の2〜3月 は、新生活の準備シーズンでもあります。冷蔵庫などの大型家電が値引きされやすいので、ぜひチェックしてみてください。

7.まとめ

冷蔵庫の平均寿命は、10~14年程度です。ただし、耐用年数は6年であることや、メーカーの補修部品保有期間は9年程度であることから、平均寿命の目安よりも早い段階で買い替えが必要になるケースも考えられます。庫内が冷えにくかったり、床などに水漏れしていたりする場合は、冷蔵庫の寿命が近づいているかもしれません。

また、冷蔵庫が寿命を迎える前でも、家族の人数が変わったときや、電気代が気になるときなどには、冷蔵庫の買い替えがおすすめです。

AQUA の冷蔵庫なら、容量や最新機能、デザインなどのニーズに応じて、豊富なラインナップのなかからぴったりの一台を選べます。詳しくは、以下のページをご覧ください。




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