ダウンコート・ジャケットは洗濯機で洗える?自宅で上手に洗う方法

汗や汚れがつくたびに、ダウンコート・ジャケットをクリーニングに出すのは、お金もかかりますし、できれば自宅で洗いたいですよね。
でも、ダウンコート・ジャケットは自宅の洗濯機で洗えるのか、手洗いするにしてもどうやって洗えばいいのか、わからない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ダウンコート・ジャケットは洗濯機で洗えるのか、自宅で洗う方法をはじめ、お手入れ・保管方法も解説します。

1.ダウンコート・ジャケットは洗濯機で洗える?

ダウンコート・ジャケットは、衣類のタグについている洗濯表示を確認し、「洗濯機が使用できる」マークがある場合は、洗濯機で洗えます。また、洗濯表示に「手洗いできる」マークがある場合は、手洗いできます。

※洗濯表示の確認方法について、詳しくは3章で後述します。

しかし、ダウンコート・ジャケットの洗濯方法を間違えてしまうと、次のような失敗が起こる可能性があります。

2.ダウンコート・ジャケットの洗濯でよくある失敗例

ダウンコート・ジャケットの洗濯は、注意しないと失敗してしまうことも。ダウンコート・ジャケットの洗濯でよくある失敗例には、以下のようなものがあります。

● ボリューム感がなくなってしまった
● 羽毛がかたよってしまった・形崩れした
● ダウンコート・ジャケットの中の羽毛が出てきた

こうした失敗を防ぐために、ダウンコート・ジャケットの正しい洗濯方法を知っておくことが大切です。

3.ダウンコート・ジャケットを洗う前に確認・準備すること

ダウンコート・ジャケットを洗う際、家庭で洗えるのか「洗濯表示を確認する」、汚れが落ちやすいように「前処理を行う」など、事前に確認・準備することがあります。それぞれの具体的な方法をみていきましょう。

洗濯表示の確認

はじめにダウンコート・ジャケットが自宅で洗えるか、衣類のタグに記載されている洗濯表示を確認しましょう。

ここでは、「家庭で洗濯できる場合」と「家庭で洗濯できない場合」に分けて、それぞれの洗濯表示をご紹介します。

※洗濯表示は2016年から新しい記号に変更されたため、2016年以降のものを「新洗濯表示」、2016年以前のものを「旧洗濯表示」として掲載しています。

家庭で洗濯できる場合



新洗濯表示 旧洗濯表示
洗濯機で洗える
手洗いできる


上記の表にあるように、「洗濯機で洗える」もしくは「手洗いできる」マークがあれば、家庭で洗濯できます。

なお、洗濯表示内の数字は「液温の上限温度」を示しています。また、新洗濯表示にある洗濯桶の下の線は「洗濯作用の強弱」を示しており、線の本数が多いほど弱い力で洗うことを意味します。

家庭で洗濯できない場合

家庭での洗濯禁止

家庭で洗濯できない場合は、新・旧洗濯表示ともに「洗濯桶に×(バツ)印」がついたマークが記載されています。家庭で洗濯できない場合は、クリーニング店に依頼してください。

衣類の素材でいうと、ポリエステルや羽毛は家庭で洗える場合が多いのですが、ウールやレザーだと水洗いできない場合が多いので注意しましょう。

汚れている部分は「前処理」を行う

ダウンコート・ジャケットで汚れが目立つ部分は、汚れが落ちやすくなるように「前処理」をしておきましょう。

洗面器などに水と衣料用中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)を入れて、洗濯液を作ります(目安は水4Lに対して10mL)。やわらかいスポンジ(食器洗い用スポンジなど)に洗濯液をつけて、ダウンコート・ジャケットの汚れた部分を軽くたたきます。特に汚れがつきやすいのは、襟や袖口、裾、ポケットなどです。このとき、強くこすったりすると生地を傷めるおそれがあるので注意しましょう。

4.ダウンコート・ジャケットの洗濯方法

ここからは、ダウンコート・ジャケットを「洗濯機で洗う方法」と「手洗いする方法」について、具体的にみていきましょう。

ダウンコート・ジャケットを洗濯機で洗う場合

ダウンコート・ジャケットが洗濯機で洗える場合は、次の方法で洗濯しましょう。

【用意するもの】
● 衣料用中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)
● 洗濯ネット

【手順】

洗濯ネットに入れる
形崩れやシワを防ぐため、ダウンコート・ジャケットをたたんで洗濯ネットに入れます。

「ドライコース」や「手洗いコース」で洗う
洗濯機の「ドライコース」や「手洗いコース」など弱水流のコースを選び、衣料用中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)を入れて、運転を開始します。このとき、ダウンコート・ジャケット全体が水に沈まず、浮いてしまう場合は、バスタオルをかぶせると沈みやすくなります。

ダウンコート・ジャケットを手洗いする場合

ダウンコート・ジャケットが洗濯機で洗えない場合や、できるだけ衣類へのダメージを抑えたい場合は、手洗いしましょう。

【用意するもの】
● 衣料用中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)
● 洗面器

【手順】

洗濯液を作る
洗面器などの容器に水をため、衣料用中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)を入れて洗濯液を作ります。※洗濯液の目安は、水4Lに対して洗剤10mL。

押し洗いする
ダウンコート・ジャケットをたたんで洗濯液に浸したら、やさしく押し洗いします。

すすぎ
きれいな水に入れ替えたら、押し洗いするようにしてダウンコート・ジャケットをすすぎます。水を入れ替えながら、泡や水の濁りがなくなるまで、すすぎを繰り返してください。

脱水
生地を傷めないように、ダウンコート・ジャケットをやさしく押すようにして水気を絞ります。
ダウンコート・ジャケットをたたんで洗濯ネットに入れたら、洗濯機で30秒~1分程度脱水します。脱水時間が長いとシワの原因になるので短めにしてください。

洗濯機で脱水する際の注意点

通水性のない素材(ビニール・ゴムなど)、透湿防水素材(防水性と透湿性を兼ね備えた素材)などは水はけが悪く、洗濯機で脱水すると故障するおそれがあります。こうした素材の場合は、ダウンコート・ジャケットを洗った後、バスタオルで軽く挟んで水分を取り除くようにしてください。

5.ダウンコート・ジャケットの干し方・乾燥方法

ダウンコート・ジャケットは、干し方を間違えると形崩れしてしまうことも。ダウンコート・ジャケットの形崩れを防ぐ、干し方のポイントを押さえておきましょう。

干す前に羽毛のかたよりをほぐす

脱水が終わったら、ダウンコート・ジャケットを軽く振りさばいて羽毛のかたよりをほぐし、形を整えます。

厚みのあるハンガーで陰干し

ダウンコート・ジャケットの形を整えたら、形崩れしないように厚みのあるハンガーにかけ、風通しの良い場所で陰干しします。

ダウンコート・ジャケットは乾きにくいので、室内で2~3日かけて乾燥させます。湿気が残っていると、ダウンコート・ジャケットにカビや嫌なニオイが発生する原因になるので、しっかり乾かしましょう。

干した後に乾燥機を使うとふっくら仕上がる

ダウンコート・ジャケットを干した後に、乾燥機を使うとふっくら仕上げることができます。
乾燥機を使う前に洗濯表示をチェックし、「タンブル乾燥ができる」のマークが記載されているか確認しましょう。「タンブル乾燥禁止」のマークが記載されている場合、乾燥機は使用できないので注意してください。

※「タンブル乾燥」は2016年以降の新洗濯表示で新設されたマークです。2016年以前の旧洗濯表示では、タンブル乾燥に関するマークはありません。

洗濯表示 意味
タンブル乾燥ができる(排気温度上限80℃)
低い温度でのタンブル乾燥ができる(排気温度上限60℃)
タンブル乾燥禁止



乾燥機が使える場合は、ダウンコート・ジャケットを干して乾かした後、乾燥機の使用中に引っかかることがないように、ファスナーやボタンを閉じておきます。生地へのダメージを抑えるために、乾燥機の温度は一番低い温度で設定し、5分程度乾燥させます。

6.ダウンコート・ジャケットのお手入れ・保管方法

大切なダウンコート・ジャケットをできるだけ長く着続けられるように、お手入れや長期保管する際のポイントを押さえておきましょう。

はっ水・防水スプレーで仕上げを

洗濯したダウンコート・ジャケットが完全に乾いたら、水や汚れを防ぐため、はっ水・防水スプレーをかけるといいでしょう。

はっ水・防水スプレーの選び方

はっ水・防水スプレーには「フッ素系」と「シリコン系」があります。

「フッ素系」は繊維の一つひとつに樹脂が付着して水をはじくイメージです。通気性もありながら、水や油をはじきます。一方、「シリコン系」は繊維の表面を膜で覆い、水をはじくイメージです。通気性が悪く、水ははじきますが、油をはじく力は弱いのが特徴です。

一般的には、ダウンコート・ジャケットなどの衣類で通気性も必要なものは「フッ素系」、傘など通気性が求められないものは「シリコン系」が適しているとされています。

※はっ水・防水スプレーを選ぶ際は、ダウンコート・ジャケットに使用できるか、事前に製品の使用方法を確認してください。

はっ水・防水スプレーの使い方

防水スプレーを吸い込んでしまうと健康被害が起こる可能性があるので、必ず換気の良い場所で使用してください。

また、初めて防水スプレーを使う場合は、ダウンコート・ジャケットの目立たない部分で試して、色落ちしたり、シミになったりしないか確認してから全体に使用しましょう。

ダウンコート・ジャケットの保管方法

はっ水・防水スプレーが完全に乾いたら、ダウンコート・ジャケットを収納しましょう。

厚みのあるハンガーにかける

洗濯したダウンコート・ジャケットは、形崩れしないように厚みのあるハンガーにかけて保管しましょう。

狭い収納スペースに詰め込まない

ダウンコート・ジャケットを狭い収納スペースに詰め込むと、ボリュームダウンして保温性が低下したり、シワがついたりする原因になります。それだけでなく、狭くて風通しの悪いスペースに保管すると、湿気がたまってカビや虫食いが発生するおそれもあります。ダウンコート・ジャケットは、収納スペースにゆとりを持たせて保管しましょう。

7.ダウンコート・ジャケットの洗濯頻度

ダウンコート・ジャケットは最低でも年に1回、シーズンの終わりに長期保管する前に洗います。
また、長期保管すると、どうしてもダウンコート・ジャケットがボリュームダウンしてしまうことがあるので、できれば翌シーズンの着用前にも1度洗濯するのがおすすめです。

8.コツを押さえてダウンコート・ジャケットを上手に洗おう

ダウンコート・ジャケットは洗濯表示を確認し、「洗濯機で洗える」か「手洗いできる」マークがあれば、基本的に自宅で洗うことができます。

自宅で洗う際は、必ず洗濯表示に従って洗濯・乾燥方法を選んでください。洗濯表示で認められていない取り扱い方をすると、形崩れなどの原因になります。

今回ご紹介したコツを参考にして、ダウンコート・ジャケットを上手に洗濯しましょう。



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