ふわふわとした触り心地が特徴の羽毛布団。軽さと保温能力に優れており、寒い季節には欠かせない寝具ですが、手入れを怠るとふんわり感が損なわれてしまいます。特に洗濯をする際には取り扱いに注意が必要です。長く快適に布団を使い続けるためにも、洗濯のポイントを押さえて手入れしましょう。
この記事では、羽毛布団の洗濯方法を紹介し、家庭で布団を洗濯する手順を解説します。羽毛布団を洗濯したい方はぜひ参考にしてください。
<目次>
羽毛布団を洗うには、クリーニング店に依頼する、コインランドリーで洗う、家庭で洗濯する、という3つの方法があります。メリット・デメリットがそれぞれ異なるため、特徴を理解して自分に合った方法を選択しましょう。
洗濯の専門店であるクリーニング店に依頼する方法です。費用はかかりますが、自宅の洗濯機やコインランドリーでは落としきれない汚れも落とせます。
クリーニングにかかる期間は一般的に10日前後です。羽毛布団は通常の衣服と取り扱いが異なるため、布団を専門的に扱うクリーニング店へ依頼するのがおすすめです。クリーニング店によって料金やサービス内容が異なる点に注意してください。
また、クリーニング店に直接布団を持ち込むのではなく、宅配でクリーニング店に布団を預ける方法もあります。羽毛布団を持ち運ぶのが難しい場合は、宅配サービスを行なっている業者を選択するとよいでしょう。
布団を洗えるコインランドリーで洗濯する方法です。布団をコインランドリーまで持ち運ぶ必要がありますが、コインランドリーの洗濯機は家庭用の洗濯機より大きいため、羽毛布団も簡単に丸洗いできます。
乾燥機も使えばふわふわな仕上がりにできますが、羽毛布団メーカーではタンブラー乾燥を禁止している場合が多いため注意が必要です。タンブラー乾燥とは、ドラムを回転させながら衣類を熱と一緒に温風を当てて乾かす乾燥方法を指します。
なお、アクア株式会社と西川株式会社が共同開発した羽毛布団「ランドリエ」なら、コインランドリーでも洗濯・乾燥できます。独自のケルト形状で乾きやすく、長持ちする生地なので繰り返しの洗濯にも耐えられます。ランドリエは乾燥機にもかけられるため、手軽に布団を洗濯したい方はぜひ利用してみてください。
洗濯と乾燥が日常になる羽毛ふとん「ランドリエ」
家庭用の洗濯機で羽毛布団を洗うこともできます。手間はかかりますが、コストを抑えて洗濯したい方にはおすすめの洗濯方法です。
ただし、洗濯機は機種やサイズによって羽毛布団を洗濯できないことがあります。手洗いも可能なので、対応している洗濯機がないご家庭は、浴槽などで押し洗いするのがおすすめです。
次の章では、家庭で羽毛布団を洗濯する方法と注意点を、詳しく解説します。
家庭で羽毛布団を洗濯する場合は、まず布団の洗濯表示をチェックしましょう。家庭で洗濯できる洗濯表示と家庭で洗濯できない洗濯表示を紹介します。
なお、洗濯表示には新表示と旧表示があり、以下のマークがあれば洗濯機で洗うことが可能です。
家庭で洗濯できる洗濯表示は以下のとおりです。表示によって水の温度や、洗濯強度も指定されているためチェックしておきましょう。
また、洗濯できると表示されているものでも、洗濯後にニオイが残ってしまうものもあります。布団の目立たない部分に水をつけてニオイが残るかどうか確認しておくとよいでしょう。
液温は40℃を限度とし、洗濯機で洗濯ができる | ||
液温は40℃を限度とし、洗濯機で弱い洗濯ができる | ||
液温は40℃を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯ができる |
洗濯機を使用できないものの、手洗いは可能な製品には以下のような表示があります。
液温は40℃を限度とし、手洗いができる 旧表示は「液温は、30°Cを限度とし、弱い手洗いがよい」) |
また、タンブル乾燥の可否についても併せてチェックしておきましょう。タンブル乾燥に関する洗濯表示は以下のとおりで、製品によっては乾燥時の温度も指定されています。
― | タンブル乾燥ができる(排気温度上限80℃) | |
― | 低い温度でのタンブル乾燥ができる(排気温度上限60℃) | |
― | タンブル乾燥禁止 |
家庭で洗濯できない製品には以下のような表示があります。この表示がある製品を洗濯したい場合は、クリーニング店に相談してみましょう。
家庭での洗濯禁止 (旧表示は「水洗いはできない」 |
羽毛布団の洗濯手順を、手洗いの場合、縦型洗濯機で洗う場合、ドラム式洗濯機で洗う場合の3つのケースに分けて解説します。どのケースでも共通する前処理があるため、まずは前処理からみていきましょう。
洗濯する前に、布団を軽く叩いてほこりを落としておきましょう。かける場所はベランダの手すりや物干し竿などです。特に目立つ汚れには、薄めたおしゃれ着用の中性洗剤をスポンジでなじませておくと、汚れが落ちやすくなります。
① 洗濯槽に水をため、中性洗剤を入れてよく溶かします。
② 羽毛布団を折りたたんで空気を抜き、洗濯ネットに入れます。布団は丸めず、折りたたむようにまとめてネットに入れましょう。
③ 洗濯槽に羽毛布団を入れ、布団を5〜6回ほど押し込んでしっかりと水を吸わせます。
④ 大物洗いコースや布団コースなどのコースで洗います。どのコースを使用するかは洗濯機の取扱説明書を確認してください。
① 羽毛布団を折りたたんで空気を抜き、洗濯ネットに入れます。布団は丸めず、折りたたむようにまとめてネットに入れましょう。
※機種によっては洗濯ネットを使用できない場合があるため注意してください。
② 大物洗いコースや布団コースなどのコースで洗います。どのコースを使用するかは洗濯機の取扱説明書を確認してください。
ドラム式の洗濯機で洗う場合は、布団に水をしっかり吸わせる工程は必要ありません。
① 浴槽に約20cm水を張っておき、洗剤(キャップ1杯ほど)を入れてよく溶かします。
② 羽毛布団を折りたたんで空気を抜き、水に入れてしっかりと水を吸わせます。
③ 全体を手で押しながらやさしく洗います。
④ 汚れた水を捨てて再度水を張り、すすぎを行ないます。泡が出なくなるのを目安に、3〜5回ほどすすぎを繰り返しましょう。
⑤ 水を捨てて布団を丸めて脱水し、バスタブに1時間ほど放置して水を切ります。
⑥ ある程度水が切れたら、洗濯機で脱水しましょう。
羽毛布団を家庭で洗濯する際は、以下の4つの点にも注意が必要です。ポイントを押さえて、羽毛布団を気持ち良く使えるようにしましょう。
● 洗濯する日の天気を必ずチェックする
● 柔軟剤は使用しない
● 洗濯機の容量を確認する
● ふわふわに仕上げるには干し方にも注意
羽毛布団は大きく厚みがあるため、乾くのに時間がかかります。完全に乾かすために必要な時間の目安は、夏場で1日半から2日、それ以外の季節では2日以上です。乾燥時間を短くすると、カビが発生してしまう可能性があります。
長い時間布団を干し続けるには、天気予報のチェックが欠かせません。2日以上晴れが続く日を選んで洗濯し、しっかりと乾かせる環境を整えておきましょう。
羽毛には油分があり、油分によってふんわり感を出しています。柔軟剤を使用すると羽毛の撥水力が低下するため、ふんわり感を損ねてしまいます。羽毛布団の洗濯には柔軟剤を使用しないでください。
洗濯機の容量によっては、羽毛布団が入らず洗濯できない可能性があります。事前に洗濯機の取扱説明書を確認し、容量に問題がないかチェックしておきましょう。
メーカーによっては、洗濯できる布団のサイズを150cm×210cm以下など細かく指定している場合があります。以下、洗濯容量別の羽毛布団のサイズの目安を参考に、取扱説明書をよく読んだうえで布団を洗えるか判断しましょう。
羽毛布団は、同じサイズでも羽毛の品質や量によって重さが変わります。一般的に、シングルサイズの羽毛の重さは1.1~1.3kg程度といわれています。
羽毛布団は風通しの良い場所で陰干しします。物干し竿を2本使い、M字になるように干すと乾きやすくなるため、あらかじめ干すスペースを確保しておきましょう。干した布団は、乾くまであまり触らないのがポイントです。
羽毛布団の取り扱いに関するよくある質問を3つ解説します。
洗濯頻度が多すぎると羽毛が傷んでしまい、羽毛のかさが減ってしまったり、生地が傷んでしまったりします。羽毛布団の洗濯は2~3年に1回が目安です。羽毛布団が乾きやすい季節を選んで洗濯するとよいでしょう。
カバーを使用すると清潔な状態を保ちやすくなります。布団の汚れが気になる場合は、カバーの洗濯頻度を増やすとよいでしょう。
羽毛布団にはカバーを必ずつけ、カバーはこまめに洗濯しましょう。布団を干す際は陰干しします。陰干しは屋内でも問題ありません。
また、長期間仕舞う場合は1~2時間ほど陰干ししてから仕舞いましょう。仕舞う際、布団圧縮袋は使用しないのがポイントです。
羽毛布団の寿命はおよそ10~15年と言われています。使用方法や手入れの有無によって寿命は変わります。洗濯やクリーニングをしてもニオイがとれない場合や羽毛の弾力が足りないと感じた場合は、リフォームや買い替えを検討しましょう。
羽毛布団の洗濯には手間がかかりますが、洗濯することで布団を清潔に保てます。自分に合った方法を選んで布団を洗濯してみてください。
また、羽毛布団は頻繁に洗濯しづらいからこそ、日常のお手入れが大切です。陰干ししたりカバーを洗濯したりして、布団を清潔に保ちましょう。洗濯回数を増やしたい方は、洗濯しやすい製品の購入を検討してみましょう。
以下のページでは、洗濯機の選び方や洗濯に関するお役立ち情報を掲載しています。洗濯機選びで迷っている方や衣類や布団の洗濯方法で困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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