リビングなどの家族が集まる場所に敷くことが多いカーペット。食べこぼしや皮脂などで汚れやすいですよね。
衛生面を考えると定期的に洗いたいものの、クリーニングに出すと費用がかさむので、できれば自宅でお手入れしたいと思っている方は多いのではないでしょうか。
結論からいうと、カーペットは自宅で洗えるケースもあります。ただし、洗濯方法の注意点などを把握し、カーペットや洗濯機を正しく取り扱うことが大切です。
そこでこの記事では、カーペットを自宅で洗う方法や、カーペットの洗濯に洗濯機を使う際のポイントなどを解説します。
<目次>
タグに洗濯可の洗濯表示が付いているカーペットであれば、自宅でも洗濯できます。洋服などと同様で、タグの表示にしたがって洗えば問題ありません。もしタグが付いていなければ、カーペット購入時の取扱説明書を確認してみましょう。
洗濯表示はJIS(日本産業規格)によって統一されていて、桶のマークや桶のマークに数字が書いてあるものは洗濯可という意味です。例として、以下のようなマークが挙げられます。
マーク | 意味 |
---|---|
液温は、40度を限度とし、洗濯機で通常の洗濯処理ができる。 | |
液温は、40度を限度とし、洗濯機で弱い洗濯処理ができる。 | |
液温は、40度を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯処理ができる。 | |
液温は、40度を限度とし、手洗いによる洗濯処理ができる。 | |
液温は、30度を限度とし、手洗いによる洗濯処理ができる。 | |
洗濯処理はできない。 |
桶の下に下線があるものは「弱い水流であれば洗える」という意味で、下線の本数が多いほど弱い力で洗うことを表します。
また、桶に手を入れているマークは手洗いのみ可(洗濯機は不可)で、桶にバツが付いたマークが表示されているものは家での洗濯はできません。
家でカーペットを洗濯する手段は、「手洗い」と「洗濯機洗い」の2つがあります。それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
手洗い可または洗濯機洗い可の表示が付いたカーペットは、家での水洗いが可能です。部分的な汚れを落とす場合や小さいラグの場合は、タライなどを使って手洗いするとよいでしょう。ある程度の大きさがあるカーペットは、水またはぬるま湯を浴槽に張って、浸け置きや踏み洗いをして汚れを落とします。
浴槽を使った踏み洗いは、洗濯機に入らない大きなサイズも洗える点がメリットです。一方で、何度も水やぬるま湯の入れ替えが必要になるなど手間がかかり、重労働になりがちではあります。
洗濯機洗い可の表示があるカーペットは洗濯機でも洗えます。洗濯機洗いは手洗いより圧倒的に楽な点がメリットです。
ただし、洗濯容量や洗濯機のタイプ、カーペットのタイプによっては、洗濯機洗い可の表示があっても、手洗いにしたほうが良い場合もあるので注意しましょう。事前に洗濯機の取扱説明書も確認のうえで判断するのがおすすめです。
以下では、比較的大きなカーペットを浴槽で踏み洗いする場合の手順を解説します。
カーペットを水やぬるま湯に浸ける前に、まずは掃除機や粘着カーペットクリーナーなどでゴミやほこりをざっと取り除いておきましょう。毛足が長いカーペットの汚れは、ブラシでかき出して汚れを浮かしてから掃除機で吸うとスムーズに取り除けます。
カーペットが十分に浸る程度の水またはぬるま湯を浴槽に張り、洗剤を入れてよく混ぜます。そのあと、カーペットを畳んで浴槽に沈めます。
すぐに次の工程(踏み洗い)に入っても問題ありませんが、時間があれば1~2時間ほど浸け置きすると、より汚れ落ちが良くなるでしょう。
浴槽内で足踏みをするようにして、カーペットを踏み洗いします。ある程度踏むと水またはぬるま湯が汚れてくるので、途中で入れ替えながら汚れが出なくなるまで繰り返しましょう。途中でカーペットを畳みなおして、反対側も踏み洗いするのがベストです。
水やぬるま湯を入れ替えて、洗ったときと同じようにカーペットを踏みながらすすぎます。カーペットから泡が出なくなるまで、水やぬるま湯の入れ替えとすすぎを繰り返しましょう。最低でも2回、できれば3回以上すすぐのがおすすめです。洗剤がカーペットに残ったまま乾かすと悪臭の原因になるので、すすぎは念入りに行ないましょう。
浴槽から水やぬるま湯を抜き、体重をかけながらカーペットを踏んで水気を絞ります。そのあと、浴槽のへりにかけてしばらく置き、さらに水気を切りましょう。浴槽にかけておく時間は1~2時間ほどで、ぽたぽたと水が垂れなくなるまでが目安です。
水を切ったカーペットを風通しの良い場所に干します。色落ちなどが心配な場合は、直射日光が当たらない場所に干すか、カーペットの裏面が表になるようにして干しましょう。
物干し竿が2本ある場合は、カーペットをたるませてM字になるように2本の竿にかけると、風通しが良くなって乾きが早くなります。
ここでは、カーペットを洗濯機で洗う場合の手順を解説します。
カーペットを水に浸ける前に、まずは掃除機や粘着カーペットクリーナーなどでゴミやほこりを取り除いておきましょう。毛足が長いカーペットの場合は、ブラシでかき出すなどして汚れを浮かしてから掃除機で吸うとスムーズです。
汚れの多いカーペット表面が外側になるように折り畳みます。サイズが比較的大きい場合は、ジャバラ状に折り畳んだあとに丸めると、コンパクトになって洗濯機に入れやすいのでおすすめです。
カーペットを洗濯機で洗う場合は、必ず洗濯ネットに入れるようにします。ネットに入れずに洗濯機に直接投入すると、カーペットが傷んだり、洗濯機内で絡まったりするおそれがあるからです。カーペットが入るサイズのネットがない場合は、紐で縛ってカーペットが洗濯機の中で広がらないようにしましょう。
カーペットと洗剤や柔軟剤を洗濯機に投入します。洗剤は、粉洗剤よりも液体洗剤のほうが溶け残りにくいのでおすすめです。
洗濯機のコースを選んで洗濯機を回します。毛布コースなど、大物洗いに対応したコースを設定するとよいでしょう。または、おしゃれ着洗いなどの弱水流で洗えるコースもカーペットの洗濯に適しています。適当なコースがない場合は、標準コースでも大丈夫ですが、通常より短めの時間で洗濯しましょう。脱水も30秒ほどを目安に短めに終わらせます。
洗濯機からカーペットを取り出し、風通しの良い場所に干します。色落ちなどが心配な場合は、直射日光が当たらない場所で陰干しするか、カーペットを裏返して干しましょう。なお、洗い終わったカーペットを洗濯機に入れっぱなしにすると雑菌繁殖の原因になるため、洗濯終了後はできるだけすぐに取り出すのがおすすめです。
物干し竿が2本ある場合は、カーペットをM字型になるようにしてかけると、風通しが良くなって早く乾きます。
カーペットの洗濯を始める前に確認しておくべきポイントを解説します。洗濯の最中に慌てないように、事前に確認しておきましょう。
洗濯機には縦型・ドラム式・二層式などのタイプがありますが、カーペットは基本的にドラム式では洗えません。
一般的にドラム式は洗浄力が強いことから、カーペットを傷める可能性が高いといわれています。また、ドラム式洗濯機は「たたき洗い」をするため、水を含んで重くなったカーペットを洗うのは洗濯機に負荷がかかり、故障などのトラブルにもなりかねません。そのため、ご家庭の洗濯機がドラム式の場合は、浴槽での踏み洗いでカーペットを洗濯するようにしましょう。
ドラム式以外の洗濯機でも、メーカーによって基準が異なる可能性があります。洗濯機でカーペットを洗濯したい場合、洗濯機の取扱説明書なども確認してからにしましょう。
洗濯機には洗濯できる容量の上限があります。そのため大きいカーペットは、家庭用洗濯機で洗濯するのは難しいでしょう。
また、小さいサイズのカーペットでも、素材や厚みによっては洗濯機に入らなかったり、汚れをしっかり落とせなかったりする可能性があります。
洗濯機に無理やりカーペットを突っ込もうとせず、容量に余裕がある場合や、洗濯機洗いに適した素材の場合にのみ、洗濯機洗いするようにしましょう。
具体的には、キルトやコットン平織、化繊などの素材で薄手のものが、洗濯機洗いにおすすめです。
水を吸ったカーペットは、洗濯前に比べてかなり重さが増します。そのため、干すときにその重さに耐えられる場所があるか、事前に確認しておく必要があります。
また、厚みがあるカーペットほど乾くまでに日数がかかるため、屋外に干す場合は天気や気温も確認しておきましょう。素材によっては直射日光を避けたほうが良い場合もあることを考慮し、陰干し可能な場所を確保しておきましょう。
外に干す場所がない場合、浴室乾燥機を回してお風呂場に干すのも一つの手です。
タグに洗濯可の表示があれば、カーペットを自宅で洗うことは可能です。浴槽で踏み洗いするほか、カーペットの大きさや素材によっては洗濯機で洗える場合もあるので、まずは洗濯表示を確認してみましょう。洗濯機洗いする場合は、洗濯機の取扱説明書も事前に確認することが大切です。
以下のページでは、洗濯機の種類や選び方、おすすめの機種まで詳しくまとめています。洗濯機選びでお悩みの方はぜひご覧ください。
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