カーテンはほこりや花粉、排気ガスなどの汚れが蓄積しやすい場所ですが、毎日目にしているため汚れに気付きにくい部分でもあります。気になってはいるものの「洗い方がわからない」「そもそも自宅で洗えるのかわからない」という方も多いでしょう。
この記事では、カーテンを洗濯する頻度や自宅での洗い方、日常のお手入れ方法を詳しく解説します。
<目次>
カーテンは、開閉時の手の接触のほか、日常的に屋内外の空気にさらされていたりします。そのため、皮脂やほこり、外気からの排気ガスや砂ぼこりなどで思った以上に汚れています。布製品のためニオイを吸収しやすく、調理時の油煙やペットなどのニオイが付きやすいといった面も見逃せません。
特に、落ち着いた色合いが多いカーテンは汚れが目立ちにくいです。そのため、つい放置してしまいがちですが、そうすると気付かないうちに汚れやニオイがどんどん蓄積されてしまいます。
カーテンが汚れていると、汚れをエサにカビが発生しやすくなるほか、汚れは時間が経つほど落ちにくくなるため、定期的な洗濯で汚れやニオイをリセットすることが重要です。
カーテンの洗濯頻度は、カーテンの種類によって異なります。
・ドレープカーテン:年に1回程度
・レースカーテン:年2~3回程度
カーテンの種類にあわせて洗濯頻度を意識してみましょう。
ただし、喫煙者のいるご家庭や、幹線道路沿いなどで車の排気ガスが多い家では汚れが付きやすいため、さらにこまめな洗濯が必要です。適切な頻度でカーテンを洗濯して汚れやニオイ、カビの発生を防ぎ、清潔な空間を保ちましょう。
なお、カーテンを洗濯する時期としては、特に乾きやすい春から夏が向いています。
カーテンには、自宅で洗えるものと洗えないものがあります。洗濯ラベルに「水洗い不可」と記載があれば家庭での洗濯は避け、クリーニングを利用しましょう。
また、自宅で洗えるカーテンでも、素材によって洗濯機が使えるものと手洗いが適しているものに分かれます。
例えば、ポリエステルは縮みにくくシワにもなりにくいため、洗濯機で洗えます。一方、アクリルはやや縮みやすいため、手洗いを推奨しているものが多い傾向があります。
天然素材の綿・麻は、縮んだり、風合いが変わったりすることがあります。天然素材の経年変化を楽しめるのがメリットですが、長持ちさせるためにも優しく手洗いするのがおすすめです。
なお、レーヨンは、水濡れに弱く特にデリケートな素材です。自宅での洗濯は避け、ドライクリーニングを利用しましょう。
ここからは、カーテンを自宅で洗濯する際の正しい手順を解説します。
カーテンを洗濯する前には、必ずフックを外しましょう。フックを付けたままだと、洗濯中に生地が引っかかって破れる可能性があります。フックは、洗面器などでつけ置き洗いしておくのがおすすめです。
フックが縫い付けられていて外せない場合は、フック部分をまとめてタオルで包んでから紐で縛り、フックが露出しないようにします。
カーテンを取り外した際は、カーテンレールも掃除しておくのがおすすめです。普段あまり意識することはないかもしれませんが、カーテンレールも汚れやすい場所です。ほこりが溜まっていたり、キッチンの近くであれば、油分などでべたついたりします。掃除をしておくことで、洗いたてのカーテンをかけ直す際に汚れが付着することを防げます。
気になる汚れはひと手間かけて事前に落としておくことで、洗濯後の仕上がりがよりきれいになります。
カーテンを洗濯する前に、まずは表面のほこりを掃除機で吸い取っておきましょう。また、シミ汚れがある場合は、シミの裏側にタオルを当てて洗剤を少量付け、一定方向に優しくブラッシングしてから洗濯をするとシミが落ちやすくなります。
カビが発生している場合は、漂白剤の使用が効果的です。カビの部分に漂白剤をかけて10分程度放置したあと、水で洗い流しましょう。ただし、漂白剤が使用できるかどうか、塩素系・酸素系のどちらが使えるのかなどはカーテンの素材によって異なります。あらかじめ確認しておきましょう。
カーテンを洗濯する際には、摩擦やシワなどから生地を守るためにも洗濯ネットの使用がおすすめです。
まず、カーテンからフックを外し、プリーツ(ひだ)に沿って縦に蛇腹状に折りたたみ、洗濯ネットに入れます。その際、汚れがある面が外側になるようにたたむと、汚れが落ちやすくなります。
洗濯ネットは、カーテンがちょうど収まる程度の大きさがベストです。洗濯中、ネットの内部でカーテンが動きにくいため、シワがつきにくくなります。洗濯ネットが大きすぎる場合は、余った部分をヘアゴムなどで縛り、カーテンが動かないようにしっかりと固定しましょう。
ただしドラム式洗濯機の場合は、カーテンのような大きいものを洗濯ネットに入れると、片寄りの原因になってしまいます。スムーズな回転ができずに洗濯がうまくできなかったり、異常振動が起こったりするなどの理由から、基本的には洗濯ネットの使用を推奨していません。
洗濯用洗剤のほとんどは「弱アルカリ性」もしくは「中性」です。洗剤の種類によっては色落ちや傷み、縮みの原因になることもあるため、使うなら中性洗剤がおすすめです。また、漂白剤や蛍光剤の入った洗剤もありますが、これらも色落ちや変色の可能性があるため、無配合のものを選ぶとよいでしょう。
洗剤は界面活性剤(水と油のような本来混ざらない物質を混ざりやすくするもの)が多いほど汚れが落ちやすくなりますが、そのぶん生地へのダメージも大きくなります。そのため、デリケートな生地や手洗いをする場合には、おしゃれ着用洗剤がおすすめです。
おしゃれ着用洗剤も中性洗剤の一種ですが、通常の洗濯用洗剤と比べて界面活性剤の割合が少なく、柔軟剤が含まれています。おしゃれ着用洗剤で洗うことでカーテンの傷みを防ぎ、ふんわりなめらかに仕上げることができます。
カーテンを洗う際は、洗濯機の「おしゃれ着コース」や「ドライコース」など、水流の弱い設定で洗いましょう。水量は最大にし、水温は常温または30度以下のぬるま湯にします。また、色移りを防ぐため、レースカーテンとドレープカーテン(厚地カーテン)は別々に洗うほか、衣類などとも分けて単独で洗うこともポイントです。
手洗いの場合は、浴槽などにぬるま湯と洗剤を入れ、カーテンを浸します。ゴシゴシこすったり、もみ洗いしたりすると型崩れや生地の傷みにつながります。上から優しく押し洗いしましょう。そのあと、水を換えて十分にすすぎます。
脱水は、長すぎるとシワや傷みの原因になるため、短時間で行ないます。
洗ったカーテンは、乾燥機を使わずに自然乾燥させましょう。乾燥機を使用すると生地が縮む可能性があるためです。
カーテンは、通常の洗濯物と比べて水分を多く含んだ状態ではありますが、そのまま干しても問題ありません。
カーテンレールに直接かけて干すと、カーテンの重みで全体のシワが伸びてきれいに仕上がります。ただし、厚手のカーテンは、カーテンレールに負担がかかる場合があるため、物干し竿を2本使ってM字になるようにカーテンを広げてかけ、風通しの良い場所で陰干ししましょう。
室内で干す場合は、干している間に水滴が落ちることがあります。そのため、カーテンレールの下に新聞紙やビニールシートなどを敷いておきましょう。また、乾かしている間、室内の湿気が気になるときは、扇風機の風を当てたり除湿器やエアコンの除湿モードを使用したりするとより早く乾きます。
カーテンを傷めないためには、コインランドリーやクリーニングを利用する際も注意が必要です。以下に具体的なポイントを解説します。
コインランドリーに設置されている洗濯機は水流が強く水温も高いため、カーテンにダメージを与える可能性があります。洗濯の際にはデリケートコースやぬるま湯を選ぶのがおすすめです。
また、自宅での洗濯と同様に、洗濯ネットを使用すると生地が傷みにくくなります。大きくてかさばるカーテンを持ち運ぶのにも便利です。
乾燥機も使えないため、洗濯後の濡れたカーテンを持ち帰る準備も必要です。濡れてもよい大きめのビニール袋などを用意しておきましょう。
クリーニングを利用する際には、フックを取り外してから持ち込みます。クリーニング店ではあらかじめ洗濯ラベルを確認しておき、ドライクリーニングやウエットクリーニングなど適した方法を選びましょう。汚れやほつれなども、依頼する際に確認しておくことで、トラブルを避けることができます。
また、クリーニングに出している間、数日間はカーテンがありません。外から家の中が見えてしまうため、代わりのカーテンを忘れずに用意しておきましょう。
カーテンを長持ちさせるためには、日常的なお手入れが大切です。そこで、簡単にできるお手入れ方法を紹介します。
カーテンは静電気によってほこりや花粉が付着しやすいため、定期的なお手入れが大切です。洗濯の際に柔軟剤を使うと、静電気防止の効果があります。ほこりや花粉がつきにくくなるほか、カーテンのシワを防ぐ効果も期待できます。
カーテンのほこりは、はたきで払い落としたり、掃除機で吸い取ったりすることで、簡単に落とすことが可能です。ただし、やりすぎると生地が傷むことがあるため、適度に行ないましょう。
また、定期的にカーテンを動かすだけでもほこりは落とせます。朝、窓を開けた際にカーテンを軽く揺すってほこりを振り落とすのもおすすめです。
カビが発生しやすい季節は、カビを予防する除菌スプレーをカーテンに使っておくと洗濯が楽になります。また、カビを防ぐには、部屋を換気し、窓やサッシの水分をこまめに拭き取ることも大切です。
エアコンから発生するカビがカーテンに付着することもあるため、エアコンのフィルター掃除も定期的に行ないましょう。こうした日常的なケアを習慣化することで、カビの発生を防ぎ、カーテンを清潔に保てます。
カーテンは、自宅で洗濯できる場合が多く、定期的に行なうことでカーテンを清潔に保てます。また、日常的なメンテナンスを取り入れることで、汚れやカビの発生を予防し、洗濯が楽になります。
水洗いが可能なカーテンなら自宅での洗濯が可能なので、今回紹介した内容を参考に、洗濯をしてみてください。自宅での洗濯が難しい場合はコインランドリーやクリーニングなども活用し、適切な方法でカーテンをケアしましょう。
以下のページでは、洗濯機の選び方や洗濯に関するお役立ち情報をご用意しています。あわせてご活用ください。
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