自宅でケアができない衣類は、クリーニングに出すのが一般的です。
洗濯表示にはクリーニングに関する表示もありますが、ドライクリーニングの意味はなんとなくわかっていても、見慣れないウェットクリーニングのマークに困惑した方も多いのではないでしょうか。
今回は、ウェットクリーニングの洗濯方法や洗濯表示、適した衣類などをくわしく解説します。
<目次>
ウェットクリーニングとは、特殊な洗剤と水を使用し、汚れを落とす洗浄方法です。
本来、水洗いが不可とされているドライクリーニングが必要な衣類の水溶性の汚れを落とす目的で行われます。
水による型崩れや縮み、色落ちなどのダメージを極力抑えながら行えるのが特徴です。
ドライクリーニングでは、油が主成分の有機溶剤を使用するため、水溶性の汚れがほとんど落ちません。
ウェットクリーニングでは水を使用するため、水溶性の汚れを効果的に落とし、黄ばみや変色を予防できるのが特徴です。
専門の技術者が衣類の状態を見極めて行うため、繊維の奥の汚れも落とせ、着心地もよくなります。
有機溶剤を使用しないため、石油系のニオイがなく、環境にも優しいクリーニング方法です。
ウェットクリーニングは丁寧に一点ずつ手作業に近い形で行われるため、仕上がりまでに時間を要します。
また、水に弱い性質を持つ素材の場合、縮みや風合いの変化、色落ちなどのリスクがゼロになるわけではありません。
ウェットクリーニングに関する洗濯表示は4種類あり、「Ⓦ」で記載されています。
「Ⓦ」のマークはウェットクリーニングが可能。
文字の下に横線があるときは、弱い処理であれば可能であるマークです。1本は弱い操作で処理が可能、2本はさらに弱い操作であればウェットクリーニングができます。
「Ⓦ」のマークに「×」があるときは、ウェットクリーニングは禁止という意味です。
ウェットクリーニングは丁寧に洗ってもらえるため、とても魅力的なクリーニングです。
しかし、ドライクリーニングの方が費用も安価で時間もかからないため、上手に使い分けていきたいですよね。
ウェットクリーニングに適している衣類を具体的に見ていきましょう。
自宅で水洗い不可の衣類でも、ウェットクリーニングであれば、ダメージを最小限に抑えて洗うことが可能です。
シルクやレーヨン、キュプラなどの素材が使用されているシャツやワンピースなどは、水溶性の汚れがつきやすいですが、自宅でのケアは難しいアイテム。
ウェットクリーニングであれば、汗や飲み物のシミなどもきれいに落とせます。
衣替えで長期間保管する衣類にもウェットクリーニングが適しています。
汚れが残っていると保管中に変質や変色などが起こる恐れがあり、来シーズンに気づいたときには汚れが落ちなくなっていることも。
衣類の劣化を防ぐために、コートやダウンジャケット、セーターなどはしまう前にウェットクリーニングがおすすめです。
「水洗いができるなら自宅でケアしてもいいのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、ウェットクリーニングは水洗いが可能という表示とは異なり、特殊な洗浄液や高度な技術が必要です。
ウェットクリーニングは時間がかかり、型崩れなどのリスクはゼロではありませんが、一つ一つ丁寧に仕上げてくれます。
水洗いができないお気に入りの衣類や衣替えで長期間保管するものは、ウェットクリーニングがおすすめです。
この記事でご紹介した内容は、家電製品に関連する一般的な情報をまとめたものであり、全てのメーカー、全ての製品に該当する内容ではございません。また、各メーカーや製品によって定められた取扱方法やメンテナンス方法と異なる対応をした場合は、安全性や品質保証を損なう可能性もございます。詳細はメーカーのサポートセンターにご相談していただくことを推奨いたします。