コインランドリー経営にかかる経費はどれくらい?利益率や経営のポイントも解説
コインランドリー経営
コインランドリー経営を始めるにあたって、費用を把握しておくことは非常に大切です。
コインランドリー経営にかかる費用には、機器導入などにかかる初期費用と、水道光熱費や人件費などのランニングコスト、トラブル対応などのためのその他のコストの3つがあります。安定した経営を実現させるためにも、費用の概要を知り、適切に経営計画に盛り込みましょう。
この記事では、コインランドリー経営にかかる経費の内訳や経営の流れ、経営成功のコツなどを解説します。
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コインランドリー経営にかかる経費

コインランドリー経営にかかる費用は、初期費用、ランニングコスト、その他のコストに大別されます。それぞれの概要を解説します。
初期費用
コインランドリー経営の初期費用は、店舗の規模や導入する機械の種類、機械の数によって異なります。
AQUAの店舗プランのうち「20坪」のプランを参考にした場合、機器導入にかかる費用は以下のとおりです。
【20坪プランの場合】* 2025年8月時点| 品名 | 型番・容量(kg) | 容量(kg) | 台数 | 希望小売価格 ※1台単位 |
|---|---|---|---|---|
| 洗濯乾燥機 | HWD-7348GC | 34/23 | 1台 | 3,630,000円 (税抜) |
| HWD-7278GC | 27/16 | 1台 | 3,090,000円 (税抜) | |
| HWD-7178GC | 17/10 | 2台 | 2,210,000円 (税抜) | |
| 洗濯機 | HCW-5108C(WT) | 10 | 2台 | 530,000円 (税抜) |
| 乾燥機 | HCD-3257GC(G)/(S) | 25 | 1台 | 1,200,000円 (税抜) |
| HCD-6147GC(G)/(S) | 14×2 | 3台 | 1,580,000円 (税抜) | |
| スニーカーランドリー | MCW-W7C | 2足 | 1セット | 242,000円 (税抜) |
| MCD-D7C | 2足 | 182,000円 (税抜) | ||
| マルチ端末 | HIC-MT10(WN) | – | 1台 | 1,890,000円 (税抜) |
| 合計 | 20,454,000円 (税抜) | |||
このほか、建物の建築費や給排水設備工事費、内外装工事などの費用がかかります。
| 店舗の建設費用 | 400万円~1,600万円程度 |
|---|---|
| 電気工事 ダクト工事 給排水工事 内装工事 など | 600万円~900万円程度 |
上記の例では、初期費用は3,000万円~4,000万円程度必要です。看板や駐車場整備など、その他にも費用がかかる場合があります。
ランニングコスト
コインランドリー経営のランニングコストには、家賃や水道光熱費、人件費、税金などが挙げられます。
家賃は土地を借りている場合に発生します。自己所有の場合は負担がありません。水道光熱費はランニングコストの大半を占める部分であり、経営している地域などによって異なります。管理や清掃のため人を雇うなら人件費も必要です。
20坪以下の小型店舗の場合、想定されるランニングコストは以下のとおりです。
| ランニングコストの種類 | 大まかな費用感 |
|---|---|
| 家賃 | 10万円/月 |
| 水道光熱費 | 10万円~20万円/月 |
| 人件費 | 3万円~5万円/月 |
ランニングコストの目安は月25~35万円(ローンを利用している場合はローンの返済費用も追加)です。税負担も考えながら、これらの費用を継続的に支払えるような収支計画を立案しましょう。
その他のコスト
初期費用やランニングコスト以外にも、洗濯機・乾燥機の故障への対応や盗難対策など、臨時的にかかるコストもあります。競合との差別化を図るため、追加で設備費がかかる場合もあるでしょう。
トラブルに柔軟に対応するためにも、資金計画には余裕を持たせることが大切です。
コインランドリー経営は粗利益率の高さが魅力

コインランドリー経営の粗利益率は、事業規模によっても異なりますが8~10%程度といわれています。マンション・アパート経営などのその他の不動産経営よりも粗利益率が高い背景には、初期費用が高いものの、ランニングコストが安いというコインランドリー経営の特徴があります。
アルバイトを雇わなければ人件費も削減でき、さらに高い粗利益率を目指すこともできるでしょう。
コインランドリー経営は、経営初期は集客が難しく利益率が下がる傾向にありますが、固定客がつけば高い利益率を維持しやすいという特徴もあります。経営を軌道に乗せれば安定した収益が見込めるため、継続的に集客できる仕組み作りに取り組みましょう。
コインランドリー経営の形態

一口にコインランドリー経営といってもその形態はさまざまです。コインランドリー経営のおもな形態は以下の4つがあり、それぞれメリット・デメリットがあります。
| 形態 | 詳細 |
|---|---|
| 賃貸経営 | コインランドリー業者へテナントを貸し出し、賃料を得る |
| 委託経営 | 運営業者へコインランドリー全体を貸し出し、賃料を得る |
| フランチャイズ経営 | コインランドリー事業者とフランチャイズ契約を結ぶ経営形態 |
| 直接経営 | 自己の責任・判断のもと、事業のすべてを行う |
自分で経営権を持ち、事業のすべてを担いたいなら直接経営がおすすめです。経営の手間を省きたいなら、賃貸経営や委託経営、フランチャイズ経営を選択しましょう。
どのような経営手法をとるべきか悩む場合は、コインランドリー業者などの専門家に相談するのがおすすめです。経営に対する希望を聞き取り、最適な経営方法を提案してもらえます。
コインランドリー経営のメリット・デメリット

コインランドリー経営のおもなメリットは以下の4つです。
- 専門知識・資格・技術が不要
- 節税効果を期待できる
- 小規模な土地でも導入しやすい
- 景気の影響を受けにくい
コインランドリー経営には特別な資格や技術が必要なく、さまざまな大きさの土地で事業を開始できます。参入障壁の低さはコインランドリー経営の大きな特徴です。
ランニングコストが低く、経営が景気の影響も受けにくいため、安定した収入が見込めます。一定の資金と経営に適した土地がある方に、コインランドリー経営は向いているでしょう。
一方、コインランドリー経営には以下のようなデメリットもあります。
- 初期費用が高い
- 競合との差別化が難しい
- 顧客トラブルに対応する必要がある
コインランドリー経営は初期費用が高く、資金に余裕がない状態での開業は困難です。また、参入障壁が低いからこそ競合も現れやすく、選ばれる店舗になるためには工夫が必要です。顧客トラブルが発生する可能性もあるため、マニュアルを作成するなどしてあらかじめ対応を検討しておきましょう。
コインランドリー経営の流れ

コインランドリー経営のおもな流れは以下の5つからなります。
- コインランドリー会社、フランチャイズ会社などに相談する
- 経営形態を決定する
- 市場調査を行い、収支計画を立てる
- 店舗を準備する
- 必要な書類(開業届、コインオペレーションクリーニング営業施設開設届など)を用意し保健所など管轄の行政施設へ提出、運営を開始する
コインランドリー経営には業界に関する知識やノウハウが不可欠です。コインランドリー会社やフランチャイズ会社などに相談し、どのような土地が経営に向いているのか、事業規模はどれくらいにすれば良いかなどを話し合いましょう。
経営形態が決定したら、市場調査を行い、収支計画を立てます。計画には余裕を持たせたほうが安心です。
店舗を準備したら、開業届などの書類を届け出て経営を開始します。経営開始後も営業・広報活動を欠かさず、経営を安定化させましょう。
コインランドリー経営を成功させる5つのコツ

コインランドリー経営を成功させるために、以下の5つのコツを押さえましょう。
- 立地をふまえて経営規模を決定する
- 収支計画を立てる
- 開業後の管理・営業を徹底する
- 競合他社と差別化する
- 稼働率を高める対策をとる
1.立地をふまえて経営規模を決定する
コインランドリーは立地によって収入が大きく異なります。ファミリー層や共働き世帯が多い場所や、駐車スペースを確保できる場所では収益が高くなりやすく、経営に最適です。需要を見越して経営規模を決定しましょう。
また、競合他社のサービスの調査も不可欠です。地域にどのようなニーズがあるかをふまえて、初期段階で必要な設備をしっかりと整えることが求められます。
2.収支計画を立てる
経営開始前に、収支計画を綿密に立てておきましょう。初期投資が大きいコインランドリー経営だからこそ、初期投資に見合う収益を得られるのかしっかりと検証する必要があります。修繕費や買い替え費用なども計画に盛り込み、余裕を持った計画を立案しましょう。
収支計画の立案には経営に関する専門知識が必要です。コインランドリー経営に詳しい業者などに依頼し、計画立案のサポートをしてもらうのがおすすめです。
経営開始後は経営状況を把握して計画に反映させましょう。定期的に経営を見直すことで、改善策が見つかるかもしれません。
3.開業後の管理・営業を徹底する
コインランドリー経営をスムーズに軌道に乗せるためには、経営開始後の対応がカギとなります。コインランドリーの存在や、設置している設備を知ってもらわなければ、顧客は集まってきません。より多くの利用者を呼び込むためにも、紙媒体やSNSで広告しましょう。
便利なサービスを導入して顧客にアピールするのも効果的です。洗濯機や乾燥機の空き状況をリアルタイムで確認できる仕組みがあれば、顧客も利用しやすくなります。どのようなサービスを顧客が求めているかを把握し、サービスの導入を検討しましょう。
また、店舗を常に清潔な状態に保ち、気持ち良くコインランドリーを利用できるようにしておきましょう。顧客のリピート率を高めることが経営の安定につながります。
4.競合他社と差別化する
コインランドリー経営は参入障壁がそれほど高くありません。経営開始後、近隣にライバル店舗が現れる可能性もあるでしょう。競合他社との差別化を図り、顧客をいかに確保するかが課題となります。
無料Wi-Fi、大型のテレビ、靴用のランドリーなど、付加価値となる設備を設置して差別化してみましょう。キャッシュレス決済に対応する、多言語の案内を用意する、カフェなどを併設するのも一手です。
ただし、差別化しようとさまざまな設備を導入すると、費用負担がふくらんでしまいます。差別化にかかる費用と利益率を比較したうえで、導入する設備・サービスを決定しましょう。
5.稼働率を高める対策をとる
収益率を高めるためには、機械の稼働率を高める必要があります。
稼働率の改善にあたって、放置された洗濯物への対策は欠かせません。洗濯や乾燥が終わった洗濯物を機械内に放置されると、ほかの人が使用できず、機械の稼働率が落ちてしまいます。
これを防ぐために、アプリやSNSを活用して利用者に取り出しを促す通知を送るほか、店内にマナー啓発のパネルを設置や、使い捨て手袋を用意するなど、ほかの人が気持ちよく使える工夫も効果的です。こうした取り組みは、快適な利用体験を提供することで顧客の囲い込みやファン化にもつながり、結果として安定した収益につながります。
加えて、キャンペーンを実施する、ポイント制度を導入するなどの施策を通じて、機械の稼働率を高めましょう。さらに、継続的な利用を促す仕組みを整えることで、顧客の囲い込みやファン化につなげることが重要です。
例えば、SNSでクーポン配布や、利用履歴に応じた特典提供などを活用することで、リピーターの獲得と稼働率の安定化が期待できます。
コインランドリー経営を始めたいならAQUAにご相談ください!
コインランドリー経営を始める際は、初期費用として数千万円がかかり、ランニングコストが月数十万円ほどかかります。継続して収益をあげられるよう、綿密な収支計画を立てたうえで経営に臨みましょう。
経営には専門知識やノウハウが不可欠です。コインランドリー経営に関する不安や悩みがある場合は、ぜひコインランドリー機器販売台数トップシェアを誇る「AQUA」にご相談ください。
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