災害対応型コインランドリーとは?災害時に役立つ理由や設置のメリット
コインランドリー関連情報
地震や台風などの災害時に、電気、水道、ガスといったライフラインが途絶えると、日常生活のさまざまな場面で支障が生じます。
コインランドリーの導入を検討している方のなかには、「災害対応型コインランドリーとは?」「設置するメリットは?」といった疑問を感じている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、災害対応型コインランドリーの概要や役立つ理由、設置するメリットを解説します。併せて、導入時に活用できる補助金・助成金制度や、AQUAの「トレーラーハウス型コインランドリー」についても紹介します。
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災害対応型コインランドリーとは?

災害対応型コインランドリーとは、地震や台風などの災害時でも稼働できるように設計された、非常時対応機能を備えたコインランドリーのことです。
太陽光発電や蓄電池、非常用発電機などを備えており、停電時でも洗濯や乾燥が可能なほか、地域住民のための電源供給や給水支援などの役割も果たします。
通常時は一般的なコインランドリーと同様に営業しつつ、災害時には地域のライフラインの一部として機能するため、防災拠点としての価値も期待できます。
災害対応型コインランドリーの非常用発電システムには、おもに以下の2つのタイプがあります。
- 大型のエンジン発電機と蓄電器を備えているタイプ
大型エンジン発電機と蓄電池が設備されており、災害時でも店舗を継続稼働できるのが特徴です。エンジン発電機は、軽油を燃料として発電し、店舗全体に安定した電力を供給します。
引用:【災害特化型】コインランドリー「ランドリー・チリエージョ」店舗紹介 - ポータブルガス式発電機を備えているタイプ
ガス発電機や炊き出し用コンロに接続できる災害用ガス栓ユニットを設置しているため、災害時でもガスを使った調理や発電が可能です。また、太陽光パネルを設置している場合は、洗濯機などの動力電源として活用できます。
引用:【 SDGs 】災害時の地域支援型 コインランドリー 「ホーミー」店舗紹介
災害対応型コインランドリーが役立つ5つの理由

次に、一般的な災害対応型コインランドリーが災害時に役立つ理由を解説します。ットがあります。
非常用発電システムを備えており停電時でも電力を供給できる
災害対応型コインランドリーは、非常用発電システムを搭載しているため、停電時でも洗濯機や乾燥機を稼働させることが可能です。
確保した電力は照明や携帯電話の充電などにも利用でき、生活インフラの一部として活躍します。また、太陽光発電設備を併設している店舗なら、再生可能エネルギーによる運用が可能となり、環境負荷の軽減にもつながります。
太陽光パネルと蓄電池は、災害時に電力を安定的に供給しながら、環境保護にも貢献する設備として重要な役割を果たします。
ガス設備があれば炊き出し用コンロが使用できる
災害用ガス栓ユニットを備えた災害対応型コインランドリーでは、ガス発電機や炊き出し用コンロなどにガス栓を接続することで、必要な場面ですぐにガスを利用できます。
ガス栓ユニットはLPガスタンクと連結されており、災害時でも外部機器へガスを迅速かつ安全に供給可能。炊き出し用のコンロや炊飯器を接続すれば、被災者に温かい食事を提供でき、地域の避難生活を力強く支える設備として役立ちます。
断水時の洗濯・給水などをサポートできる
災害対応型コインランドリーでは、貯水タンクから直接給水できる設備を備えており、断水時でも洗濯や生活用水の確保が可能です。
さらに、飲料水用の濾過装置が設置されている場合は、貯水された水を安全に飲むことができます。貯水タンクと濾過装置の設置により、災害時における住民の衛生環境維持に役立ちます。
マンホールトイレを設置できる
災害時におけるトイレの確保は、避難生活の衛生環境維持において極めて重要です。
マンホールトイレとは、下水道管路にあるマンホールの上に簡易便座を置き、パネルやテントで囲って個室にした災害時のトイレ機能を確保する設備で、災害対応型コインランドリーに設置可能です。
マンホールトイレは、下水道が破損していなければ汲み取りが不要で衛生的に使用でき、段差がない洋式トイレのため高齢者も安心して利用できます。さらに、プライバシーや防犯への配慮もされており、避難所の安全な生活環境を支える設備として役立ちます。
緊急避難スペースとして活用できる
災害対応型コインランドリーは、非常時に地域の避難所としても機能します。店内には空調設備やベンチ、トイレなどが整備されており、災害時には一時的な滞在場所として利用可能です。
加えて、蓄電池や非常用電源を備えた店舗では、停電時にも最低限の明かりや充電環境を確保できるため、安心して身を寄せられる環境を提供できます。
災害対応型コインランドリーを設置する3つのメリット

ここからは、災害対応型コインランドリーを設置するメリットを見ていきましょう。
非常時にも稼働可能な設備で地域の生活を支援できる
停電や断水が発生した際、自家発電機や貯水タンクを備えた店舗では、洗濯機や乾燥機の稼働が可能となり、衛生的な環境を守る支援拠点として活用できます。
また、LPガスを利用した発電設備があれば、携帯電話の充電や炊き出しのためのエネルギー供給も可能です。このような設備を備えたコインランドリーは、災害時の避難所や地域の防災拠点として機能し、非常時の支援体制を強化します。
通常時には洗濯サービスを提供しつつ、非常時には地域社会の支援拠点となることで、災害に強いコミュニティづくりを支えます。
地域からの信頼とブランド価値が向上する
災害対応型コインランドリーの設置は、地域社会との信頼関係を深め、店舗のブランド価値を高める取り組みとしても有効です。災害時に洗濯設備や電源、炊き出しなどを提供し、地域住民の生活を支えることで「頼れる存在」としての信頼を得られます。
また、自治体との災害協定の締結や防災訓練への参加を通じて、地域防災を支える企業としての認知も広がります。このような取り組みは、通常時の集客強化や他店舗との差別化につながり、長期的なブランド価値の向上を実現する一歩となるでしょう。
補助金・助成金の活用で導入コストを抑えられる可能性がある
災害対応型コインランドリーの導入には、初期投資や設備費用が負担になる場合があります。こうした負担を軽減する方法として、国や自治体が提供する補助金や助成金制度の活用が挙げられます。
災害対応型コインランドリーの補助金や助成金制度は、地域の防災力向上や事業継続計画(BCP)強化を目的としており、災害時にも稼働できる設備の導入を支援するものです。
補助金や助成金を活用すれば、導入コストを抑えながら地域社会への貢献と事業の安定運営を両立しやすくなります。
コインランドリーで活用できる補助金・助成金制度

コインランドリー事業における補助金や助成金制度には、次のようなものがあります。
補助金・助成金名 | 補助上限額 (従業員20人以下) | 補助率 | 概要 |
---|---|---|---|
中小企業新事業進出補助金 | 3,000万円 | 1/2 | 企業が新たな分野に事業展開する際の設備投資や販路開拓などを支援 |
ものづくり補助金 (製品・サービス高付加価値化枠) | 1,250万円 | 1/2または2/3 | 中小企業や小規模事業者が革新的な製品やサービスの開発を行なう際に、その設備投資やシステム導入を支援する補助金制度 |
中小企業省力化投資補助金 (一般型) | 2,000万円 | 1/2または2/3 | 中小企業が人手不足解消や生産性向上を目的として、IoTやロボットなどのデジタル技術を活用した設備やシステムを導入する際に、その費用の一部を国が補助する制度 |
小規模事業者持続化補助金 | 50万円~200万円 | 2/3 | 小規模事業者が販路開拓や業務効率化を目的として実施する取り組みに対し、経費の一部を補助する制度 |
業務改善助成金 | 600万円 | 4/5または3/4 | 中小企業が従業員の賃金引き上げを行なう際に、そのための業務効率化や生産性向上のための設備投資や取り組みに対して支給される助成金 |
事業承継・M&A補助金 (事業承継促進枠) | 1,000万円 | 1/3または2/3 | 中小企業や小規模事業者が親族内や従業員への事業承継を行なう際に、設備投資や専門家の活用費用などを支援する補助金制度 |
AQUAの「トレーラーハウス型コインランドリー」とは?

トレーラーハウス型コインランドリーとは、車両に搭載できる移動可能なコインランドリーのことです。移動性を活かし、災害時に被災地での洗濯ニーズに迅速に対応できます。
通常時はコインランドリーとして運用し、災害発生時には被災地へ移動して支援活動を行なうことが可能なため、多様なニーズに対応する新たなランドリービジネスの形態として注目されています。
トレーラーハウス型コインランドリーには、次のような特徴があります。
- 建築確認申請や基礎工事が不要
- 安心の構造設計で耐久性を確保
- 振動を吸収する機械設計で安定した運転を実現
- 簡易なインフラ接続で迅速な設置が可能
トレーラーハウスは「車両を利用した工作物」として扱われるため、建築基準法上の建築物には該当しません。そのため、建築確認申請や基礎工事は不要です。
また、建物の揺れを防ぐ設計や機械設置に関する構造計算も入念に行なわれており、安全性が確保されています。また、AQUAの業務用洗濯機は振動を機械側で吸収する設計となっており、利用中の不快感を軽減できる点も特徴です。
さらに、電気、ガス、水道の接続が容易なため、さまざまな場所への設置に対応しやすい利便性も備えています。
トレーラーハウス型コインランドリーの設置には、次のようなメリットがあります。
- 建設コストの削減
- 建築不可エリアにも設置可能(一部例外あり)
- 店舗の移動が可能
- 中古として販売が可能
トレーラーハウスは建築確認申請が不要なため、建設コストや手間の削減につながります。また、一部例外はあるものの、建築基準法上で建築が制限されている場所にも設置が可能で、柔軟な運用が期待できます。
需要の変化に応じて店舗を別の場所へ移動できることで、戦略的な経営展開につなげやすい点も特徴です。
万が一不要になった際は、トレーラーハウスや機器を中古品として販売できるため、資産を有効に活用することもできます。
災害対応型コインランドリーの導入はAQUAにご相談を!
災害対応型コインランドリーは、地震や台風などの非常時でも自家発電や貯水タンクにより電力、水、ガスを確保し、洗濯サービスの提供を継続できる施設です。さらに炊き出し支援や携帯充電ができ、緊急避難の場にもなることから、地域の生活を守る防災拠点として機能します。
AQUAのトレーラーハウス型コインランドリーは、建築確認申請や基礎工事が不要です。用途地域の制限や立地条件の課題をクリアし設置場所も柔軟なうえ、振動を吸収する機械設計と安定した構造により、高い耐久性と安全性を両立しています。
通常時には安定した収益を生み出しながら、災害時には地域貢献を実現できる次世代型コインランドリーとして、ぜひ導入をご検討ください。