土地活用のアイデア8選をご紹介!注意点や土地活用の進め方についても解説
土地・テナント有効活用法相続や贈与などで土地を手に入れたことをきっかけに、土地活用をして仕事以外の収益を得ようと考える人は多いと思います。しかし、立地や広さ、予算によって土地活用の方法はさまざま。「自分の土地をどのように活用すればよいかわからない……」と悩んでしまうこともあるかもしれません。
この記事では、土地活用の有効なアイデアを8つご紹介しつつ、土地活用する際の注意点や進め方を解説します。
目次
土地活用のアイデア8選
ひとくちに土地活用といってもさまざまな方法があり、メリット・デメリットが異なります。また、立地によってもどの活用方法がよいかは異なるため、土地活用の最適解は一概でありません。
まずは、どのような土地活用の方法があるのか、全体像を把握しましょう。土地活用の具体的なアイデアと、必要な土地の広さ、初期費用などをご紹介します。
コインランドリー経営
コインランドリー経営は10坪くらいの広さがあれば始められるため、建物の規模が小さくても運用しやすい土地活用法の1つです。ほぼ無人で経営できるため必要な人件費が少なく、高い利益率を確保できます。
コインランドリー経営で注意したいのが、洗濯乾燥機などの設備をそろえる初期費用が必要になることです。また、アクセスが不便な土地では利用者が集まらないため、所有する土地が例えば「車での移動が可能なロードサイドか」など、集客で有利な立地になっていることが重要となります。
コインランドリー経営にかかる費用がどのくらいになるのか知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
>>コインランドリー経営の費用はどれくらい?メリットや失敗しないためのポイントもご紹介
コンビニ経営
土地をコンビニの運営企業に貸し出すタイプの土地活用です。出店企業から店舗用建物の建設費用として、一部または全額貸し付けを受ける「リースバック方式」などの方法で資金調達がしやすく、事業用定期借地権を利用すれば、出店企業に土地を貸すだけで毎月の家賃収入を得ることもできます。店舗管理をコンビニの運営企業がおこなう方式なら管理の手間もかかりません。
ただし、入居者が退去してしまうと土地活用が続けられない可能性があることや、駐車スペースまで考えた広い土地がないと声がかかりにくいなどのデメリットがあります。
駐車場経営
月極駐車場やコインパーキングなどの駐車場を作り、利用者に貸し出すことで収益を得る土地活用法です。マンションやアパートを建てるよりも初期費用が安く抑えられ、管理面の手間も少なく済みます。また、駐車場としてうまく収益があげられなかった場合に転用しやすい点もメリットです。
ただし、駐車場は建物がないことから、住宅関連の特例制度「住宅用地の軽減措置」の対象外であり、固定資産税対策のような使い方はできません。また、料金精算機やロック板などの設備費も必要です。
駐車場の管理は管理会社への委託が一般的です。利用者同士の接触トラブルや犯罪が発生する可能性もあるため、自身の管理ではセキュリティ対策が難しい点も考慮する必要があります。
トランクルーム経営
トランクルーム経営は、土地や建物にトランクルームを設置し、契約者に貸し出す土地活用法です。水回りやガスの設備が不要であることから、初期費用やランニングコストを抑えられるメリットがあります。預かる物は荷物のみであるため、入居者や近隣とのトラブルが発生する可能性も低いでしょう。また、居住用の建物を建てるわけではないため、用途地域や土地の形などを気にする必要はありません。
ただし、トランクルームには屋内型と屋外型があり、屋内型の場合は、温度や湿度までコントロールできるトランクルームなどがあります。その場合、通常と比べて初期費用もランニングコストも高くなります。また、低コストで管理スペースを貸し出すビジネスモデルゆえ、収益性が低い傾向にあります。
コワーキングスペース経営
コワーキングスペースとは、さまざまな職業の人が同じスペースでインターネット環境をシェアしながら利用する場所のことです。個人事業主や、働く場所が自由なノマドワーカー、フリーランス、テレワークの会社員などが利用します。レンタルオフィスのような個室ではなく、カフェのようなオープンスペースになっている点に特徴があります。
コワーキングスペースは基本的に個室を設けなくてもよいため建設費が安く済み、初期費用を抑えた土地活用が可能です。別途会議室を設けるなど、地域や利用者のニーズに合わせた運営方法も選択できるでしょう。
ただし、コワーキングスペースの利用受付や管理にはスタッフが常駐する必要があり、人件費がかかるといったデメリットもあります。
ホテル経営
ホテルを建設し、宿泊客による利用料金を収益とする土地活用法です。駅や観光地の近く、空港周辺など、観光客や出張の会社員が多く訪れるエリアに土地があれば、ホテル経営を土地活用の手段の1つとして検討してみてもよいでしょう。
ただし、マンションやアパートの経営と比べてホテル建設の初期費用は高く、数億円以上になる可能性もあります。また、ホテル経営には専門的な知識や旅館業法など公的な許可が必要になり、実現のハードルは高いでしょう。自分でホテルを運営するよりは、ホテル業者に土地を貸し出して地代を受け取るほうが効率的に収益を得られるはずです。
マンション・アパート経営
マンション・アパート経営は、土地活用のなかでも特に知名度が高い方法の1つです。マンションやアパートを建設して入居者を募り、家賃収入を得ることができます。
マンション・アパート経営は、土地の立地で収益が大きく左右される点が特徴です。駅から徒歩数分のエリアや都心まで電車1本で行けるエリアに土地を持っていれば、空室の発生を抑えて安定的に収入が得られるでしょう。
デメリットは、他の土地活用と比較して初期費用がかかりやすい点です。銀行からの融資などを活用して初期費用を用意する必要性も出てくるでしょう。
老人ホーム・サ高住
近年の日本は高齢化が深刻な問題となっており、老人ホームの需要が高まっています。自身が所有する土地に有料老人ホームなどの高齢者施設を建設すれば、入居者の賃料収入を得られるでしょう。
高齢者施設を建設する際には、社会福祉法人や福祉事業者と賃貸契約を結ぶことが一般的です。また、土地と建物をサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)として介護事業者に一棟貸しする方法もあります。
デメリットは、介護施設を建てられるだけの広い土地を所有していないといけないことや、介護に関する高齢者向け設備を買いそろえるとアパート・マンション投資よりも高い初期費用が必要になる点です。
土地を活用する際のポイントや注意点
続いて、どの土地活用法を選択する場合でも知っておきたい、土地活用のポイントや注意点をご紹介します。
周辺環境やニーズについて調査する
土地活用をする際には、周辺環境やニーズを調査するマーケティングを実施しましょう。
例えば、コインランドリー経営をしたいと思っても、ロードサイドから離れた位置にある土地ではアクセスの悪さから集客を見込めない場合があります。ホテルや民泊なら、観光地や主要な駅が近い位置に土地があるか、コインランドリーやコンビニなどロードサイドの店舗なら、人通りが多いか、などの点を調査して、適した土地活用を絞り込んでいくことが大切です。
周辺環境調査には専門的な知識が必要不可欠であり、会社によって得意としている分野が変わります。ご自身が検討している土地活用の実績が豊富なコンサルティング会社に相談しましょう。
管理方法を見極める
ひと口に土地活用といっても、事業を管理する方法にはさまざまな種類がありますが、代表的な方法は、
- オーナー自らが管理する
- 専門の会社に管理を任せる
の2つです。
収益率を高めるならオーナー自らが管理したほうがよいですが、トラブルが発生した場合は自分で解決する必要があります。また、管理が甘いと故障箇所が増え、建物や設備の寿命が短くなるリスクもあります。
ほかに仕事をしながら土地活用をするなら、可能な限り管理のプロに任せる方法を選択するのがおすすめです。同じ土地活用でも事業者ごとにアフターサポートの充実度は異なるため、アフターサポートやメンテナンス、問い合わせ対応などのサービスができる限り充実した事業者をパートナーに選びましょう。
メリット・デメリットを洗い出す
土地活用には方法ごとにメリットとデメリットがあります。
例えばマンションやアパートの経営であれば、入居率を高めれば安定した家賃収入が見込めますが、建設費として大きな初期投資が必要となります。
土地活用ごとに異なるメリット・デメリットを洗い出し、どの土地活用法なら実現できるかを比較検討しましょう。
具体的な初期費用やランニングコストを把握する
土地活用の方法によって、それぞれ初期費用はまったく異なります。
例えば、建物の建設から始めるマンション・アパート経営や介護施設経営などは高額な初期費用がかかります。一方、駐車場経営やトランクルーム経営の場合、建物が不要であることから初期費用は少なめの傾向にあります。
また、初期費用だけでなく、ランニングコストの計算も必要です。ランニングコストは継続的にかかるお金であり、建物の素材や導入する機械などはランニングコストが安く長持ちするものを選んだほうが手元に多くの利益を残しやすくなります。
節税効果について考える
土地活用の方法によっては、相続税を大幅に節税できるなど、税制メリットを得ることが可能です。
例えばコインランドリー投資では、亡くなった方が生活または事業に使用していた宅地に関して、相続税の課税価格に加える土地の評価額が減額される「小規模宅地の特例」の制度を利用できます。単なる遊休地では小規模宅地の特例は利用できないため、大幅な相続税の節税効果を期待するならコインランドリー投資などはおすすめです。
相続開始の直前における宅地等の利用区分
相続開始の直前における宅地等の利用区分 | 要件 | 限度面積 | 軽減割合 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
事業の用に供されていた宅地 | 貸付事業以外の事業用の宅地等 | 特定事業用宅地等 | 400㎡ | 80% | ||
貸付事業用の宅地等 | 一定の法人に貸し付けられ、その法人の事業(貸付事業を除く)用の宅地等 | 特定同族会社事業用宅地等 | 400㎡ | 80% | ||
一定の法人に貸し付けられ、その法人の貸付事業用の宅地等 | 貸付事業貸付事業用宅地等に該当する宅地等 | 200㎡ | 50% | |||
被相続人などの貸付事業用の宅地等 | 貸付事業用宅地等に該当する宅地等 | 200㎡ | 50% | |||
被相続人などの居住の用に供されていた宅地等 | 特定住居用宅地等 | 330㎡ | 80% |
出典:国税庁|No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)
他者への貸付事業用か否かで評価額の減額割合が異なりますが、コインランドリーは80%の減額が可能です。
投資ごとに得られる税制メリットの内容が異なる場合があるため、比較検討して土地活用の方法を決める参考にするとよいでしょう。
将来を見据えた計画を立てる
土地活用をする際は、将来を見据えて中長期的な収支計画を立てましょう。例えばコインランドリー投資の場合は、メンテナンス費用や修繕費、ローンの返済、税金などの支出を見越し、バランスを意識した経営をする必要があります。収支のイメージがわかれば、経営後にキャッシュフローがどうなるか、将来的に売却した場合にどれくらいの収益になるかなどの具体的なイメージを持てるでしょう。
また、収支計画だけでなく、将来的に土地をどのようにしたいのかによっても活用方法は変わります。将来は子どもに相続させたいのか、売却したいのか、経年劣化したあとはリフォームするのかなど、将来的な展望も視野に入れてコストを計算すれば、どれくらいの黒字を見込めるか判断しやすくなるでしょう。
規制はないか確認する
所有する空き地に建物を建てる場合には、建築基準法や都市計画法などの法規制を遵守しなければいけません。都市計画法では、「都市計画区域」として市街化区域と市街化調整区域に分かれており、市街化調整区域は新たに建物を建てることが難しいエリアになっています。
また、市街化区域には用途地域が必ず定められており、建築可能な建物の種類・面積・階数・延床面積などが異なります。新たに土地活用を始める場合、規制に引っかからないことを事前に確認しておきましょう。
土地活用の進め方
実際に土地活用をおこなう場合は、以下のような流れで進むことになります。
- 土地活用の目的の明確化
- 専門業者への相談
- 土地の調査
- 事業計画、資金計画の立案
- 建築実施
- 引き渡し
まずは、土地活用の目的やゴールを明確にしましょう。漠然と「土地を活用して収入を得たい」と考えるだけでは、専門業者に相談しても自分に合った土地活用の方法にたどり着かない可能性があります。どのような目的でどれぐらいの収益を得たいのか、初期投資できる資金はどれぐらいかなど、専門業者に相談したい内容を事前にまとめておきましょう。
続いて、土地活用のプロである業者に土地活用の具体的な方法を相談し、アドバイスを求めましょう。相談する際は1社に絞らず、複数の業者に相談することをおすすめします。会社ごとの強み・弱みやサポート体制の充実さ、担当者の誠実さなどもわかります。
次に、業者が活用したい土地の詳しい調査をおこないます。土地の面積、上下水道や電気などのインフラ状況、道路状況などを調べてくれます。
その後、市場調査によってオーナーが参入を希望している土地活用法が実現できるかを判断します。実現可能となったら、事業計画・資金計画を立て、自己資金の準備やローンの手続きなどをおこなって、建築の施工・引き渡しへと進んでいきます。
土地活用でコインランドリー経営をはじめよう
土地活用の方法にはさまざまな種類があり、それぞれに初期費用や始める際の難易度、収益率などが異なります。
今ある土地をどのように活用するか迷っているなら、ぜひコインランドリー経営を視野に入れてみてはいかがでしょうか。マンションやアパート経営と比べて初期費用を抑えることができ、人件費もほぼかからないことから、高い収益率を長く維持できます。
AQUAでは、カタログによる商品の詳細な説明、よくある質問への回答による不安の解消など、さまざまな形で土地活用をお考えの方をサポートします。また、実際にコインランドリー経営を始めたあとも、アクアソリューションカスタマーセンターにご連絡いただくことでさまざまなアフターメンテナンスサービスをご提供します。
ぜひAQUAで、コインランドリー経営を始めてみてはいかがでしょうか。