5月28日は「コインランドリーの日」!コインランドリーの歴史についても紹介
コインランドリー関連情報イギリスで生まれたコインランドリーは、今や日本中で展開されるビジネスに成長しています。以前のコインランドリーは独身の社会人や学生向けのサービスでしたが、現在は主婦など幅広い層にも支持されるサービスとして需要がどんどん拡大しています。
日本コインランドリー連合会では、5月28日を「コインランドリーの日」に制定しています。
この記事ではイギリスから始まったコインランドリーの歴史を振り返りつつ、コインランドリー市場の大きさや利用状況、今後の展望などを解説します。
目次
5月28日は「コインランドリーの日」
一般社団法人 日本コインランドリー連合会は、5月28日を「コインランドリーの日」として、2023年11月29日に一般社団法人日本記念日協会に登録申請を行い、2024年2月14日に登録が認められました。
なぜ5月28日なのか。それは、コインランドリーを利用することで衣類や布団がふわふわになるところからきています。「コ(5)インランドリーでふわ(28)ふわ」と読む語呂合わせです。
ちなみに1月28日も、一般社団法人日本電機工業会が、コインランドリーの日と似たような語呂合わせで「衣類乾燥機の日」と制定しています。「衣類(1)ふん(2)わり(8)」と読む語呂合わせと、衣類乾燥機が活躍するのが冬場であることが、1月28日に決まった理由だそうです。
コインランドリーの歴史は?どこが始まり?
コインランドリーが生まれたのは1930年頃のイギリスです。その後アメリカに伝わり、1955年にアメリカでコイン式の全自動洗濯機が誕生してから急速に発展を遂げました。
日本では、1960年代に銭湯に併設されたコインランドリーがスタートし、1971年~1975年頃に初めての国産コイン式洗濯機やコイン式ガス乾燥機が誕生し、その後急速に普及が進みました。
日本にコインランドリーが導入された当初は、給排水設備や熱源を確保する必要があることから、公衆浴場が兼業で営業していることが多くあり、当時の主なターゲットは、銭湯利用のついでに洗濯物を洗う独身の社会人や学生でした。
その後、銭湯の中庭を改装するなどしてスペースを作り銭湯の外で営業する「併設型」にすることで、銭湯の営業時間外でも洗濯ができるようになりました。
併設型のコインランドリーの人気を受け、現在もよく見られる、駐車場がある郊外型のコインランドリーやカフェと併設されたコインランドリーなどが徐々に定着してきています。製品が進化し、布団やスニーカーも簡単に洗えるようになったことから、今や独身の社会人や学生だけでなく主婦など幅広い層にも利用されています。
併設型のコインランドリーについて詳しくは下記記事をご覧ください。
>>最新型のおしゃれなコインランドリーとは?経営メリットやポイントについてもご紹介
コインランドリー市場の現状
最近はコインランドリーの店舗数が増えており、気軽に洗濯乾燥ができる施設として身近な存在になりました。ここでは、コインランドリー市場の現状や利用状況を解説します。
コインランドリーの店舗数
2022年8月30日発行の日本コインランドリー連合会の資料によれば、2022年には店舗数が23,000店舗を超えたとされています。これは大手コンビニチェーン最大手の店舗数に並ぶほどの市場規模です。
また、2024年現在もコインランドリーの店舗数は増え続けており、それに伴って利用者数も増加の傾向にあります。
事業再構築補助金成長枠ではコインランドリー事業が追加
事業再構築補助金とは、中小企業などが事業の立て直しなどに取り組む際、その費用の一部が補助される制度のことです。新型コロナウイルスの影響が長期化して当面の需要や売り上げの回復が期待できないなか、中小企業の事業再構築を支援する目的があります。
事業再構築補助金では、補助を受けられる「枠」が複数用意されており、新たに新設された「成長枠」にコインランドリー事業が追加されました。
成長枠で補助金を受けるには、事業再構築補助金の必須要件を満たしたうえで、以下の2つの要件を満たす必要があります。
- 取り組む事業が、過去~今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上拡大する業種・業態に属していること。
- 事業終了後3~5年で給与支給総額を年率平均2%以上増加させること。
つまり、コインランドリー業界は今後の10年で市場規模が毎年10%以上拡大すると国に判断されたことになります。
2024年4月以降の事業再構築補助金 12回でも同様に成長枠で利用することが可能です。
また、事業再構築以外の税制優遇、例えば「中小企業経営強化税制」「中小企業投資促進税制」などもコインランドリー業で利用可能です。
AQUAでは、税制優遇や補助金を活用してコインランドリーの開業を検討している方のご相談に応じています。お気軽にお問い合わせください。
コインランドリーの利用状況
店舗数は毎年5%以上増え、市場規模で10%以上の成長が見込まれるコインランドリー業界。実際、利用者はどのくらいの頻度でコインランドリーを使用しているのでしょうか。
株式会社ファンくる(Fancrew Inc.)が調査したデータによれば、「コインランドリーは半年に1回以上利用する」と回答した人は41%、「まったく利用しない」という人は38%という結果になりました。
コインランドリーを利用しない人からは、以下のような理由が挙げられています。
コインランドリーを利用しない理由 | 割合 |
---|---|
自宅の洗濯で十分だから | 81% |
価格が高いから | 30% |
他人の洗濯物の汚れが気になるから | 27% |
終わるまで時間を潰す必要があるから | 21% |
無人店舗など安全面に不安があるから | 16% |
近所にないから | 12% |
利用方法がわかりにくいから | 8% |
その他 | 3% |
コインランドリーを利用しない人の理由として最も多かったのは「自宅の洗濯機だけで事足りること」です。また、価格が高いと感じることもコインランドリーを利用しない大きな理由になっています。
一方、コインランドリーを利用する人の店舗選びで重視されるポイントとして、「価格」は3番目に留まっています。価格はコインランドリーを使うか・使わないかの意思決定に大きく影響するものの、利用すると決めたあとの差別化要因としては、「アクセスの良さ」や「店内の清潔感」のほうが重視されています。
参照:株式会社ファンくる(Fancrew Inc.)調べ「コインランドリーについての意識調査」
コインランドリーをなぜ利用するのか
コインランドリーを利用する人は、どのような目的・理由があって自宅の洗濯機ではなくコインランドリーを利用するのでしょうか。
株式会社プラネットの「コインランドリーに関する意識調査」によると、コインランドリーを利用したことがあるかどうかの質問で「ある」と回答した人は58.2%いました。
コインランドリーを利用した人に理由を尋ねた結果は、以下のとおりです。
コインランドリーを利用した理由 | 割合 |
---|---|
自宅ではサイズや材質の問題で扱えない物も洗濯や乾燥ができるから | 45.5% |
悪天候が続いたから | 24.9% |
一度に大量に洗濯・乾燥できるから | 18.1% |
近所にあるから | 14.2% |
自宅に乾燥機がないから | 14.2% |
自宅では扱いたくない物(汚れいているなど)を洗濯や乾燥できるから | 12.2% |
洗濯から乾燥まで自動でやってくれるから | 10.0% |
自宅で干すよりも乾燥機の仕上がりが好きだから | 6.6% |
洗濯物が多いから | 5.2% |
旅行時に着替えを減らせるため | 4.7% |
洗濯機・乾燥機が壊れたから | 4.4% |
これを見ると、日常的に利用する人よりも、何らかの事情で突発的にコインランドリーを利用するケースが多いようです。
コインランドリーで洗濯や乾燥をする物の種類は毛布がトップで、次いで羽毛布団、普段着、タオルと続きます。コインランドリーを利用する理由でも、「自宅ではサイズや材質の問題で扱えない物も洗濯や乾燥ができるから」の比率が高く、利用者はコインランドリーに対して、大きな物を簡単に洗濯できることを求めていることがわかります。
参照:FromプラネットVol.196<コインランドリーに関する意識調査>
コインランドリーの需要が高まっている理由
毎年のようにコインランドリーの数が増え、市場規模や需要が高まりを見せるコインランドリー。なぜ昨今コインランドリーの需要が高まっているのでしょうか。その理由を解説します。
利用者や年齢層の変化があったため
コインランドリーの需要が高まっている理由の1つが、利用者層の変化です。かつてのコインランドリーは、銭湯に行くついでに洗濯を済ませたい学生や独身の社会人の客層が多かったですが、現在では利用者のほとんどが主婦となっており、男女比では女性が多くなっています。
女性の社会進出やライフスタイルの変化で家事の時間が減少傾向にあり、洗濯の時間や回数を減らしたいニーズが高まったことで、コインランドリー需要が押し上げられています。
花粉やアレルギー対策ができるため
花粉やアレルギー対策ができる点も、コインランドリーが選ばれる理由の1つです。コインランドリーでは羽毛布団や毛布などの大物の丸洗いが可能で、アレルギーの原因になるダニや花粉、ハウスダストを除去できます。家で洗った場合は洗濯した物を外で干すことになり、その際にダニや花粉がついてしまう可能性がありますが、コインランドリーではその心配がありません。
また、近年海外を中心に猛威を振るっているトコジラミ(南京虫)の駆除にもコインランドリーは有効です。トコジラミは50℃以上の温度を30分以上、または60℃で10分以上維持すれば駆除できます。コインランドリーの乾燥機は70℃設定であり、乾燥機を使うことでトコジラミの駆除が可能です。
家事の負担を減らすため
コインランドリーは、共働き家庭の家事の負担軽減にも役立っています。
男女共同参画局の資料によれば、妻が64歳以下の共働き世帯は右肩上がりで増加しており、妻がパートタイム(週35時間未満就業)の世帯は昭和60年の228万世帯から、令和3年には691万世帯と、約3倍に増加しています。
共働き世帯の主婦は専業主婦と比較して家事に充てられる時間が減少しており、より効率的に家事を終わらせる必要があります。コインランドリーでは自宅よりも大きな洗濯機乾燥機が設置されており、同じ時間でより多くの洗濯を終わらせられます。今後も、共働き世帯が増加するにつれてコインランドリーの需要は増えていくでしょう。
参照:男女共同参画白書 令和4年版「特-8図 共働き等世帯数の推移(妻が64歳以下の世帯)」
コインランドリー市場は今後も成長が期待できる
日本の洗濯労働市場は約5.2兆円と推計されており、なかでもコインランドリーは全体の約2%にあたる約1,000億円規模の市場となっています。店舗数は毎年5%前後の伸びで出店が続いており、共働きの世帯が増加しているデータもあります。
今後はますます、コインランドリーの利用が主婦層のあいだで一般的になっていくでしょう。
コインランドリーの経営やリニューアルはAQUAにご相談を
コインランドリーの需要は毎年伸びており、経営に参入するには絶好のタイミングです。また、すでにコインランドリーを経営している方も、今後の需要の拡大や変化を見越して店舗をリニューアルすれば、今まで以上の売り上げ成果を達成できる可能性があります。
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